風災で対象になる損害

火災保険の風災補償は、台風・旋風・暴風・暴風雨などによる損害を補償します。日本損害保険協会の標準例では、洪水や高潮による損害は風災ではなく水災に分類されています。台風で屋根が壊れた場合と、大雨で浸水した場合とでは、使う補償が違います。

保険会社の例として、東京海上日動は「台風により屋根瓦が飛ばされた」ケースを補償の例に挙げています。損保ジャパンはカーポートを建物付属設備として補償の対象にしています。雨どいや外壁、窓ガラスなども、契約によっては対象になります。

保険金がおりない主なケース

風災補償があっても、すべての被害に保険金が支払われるわけではありません。日本損害保険協会の標準例では、自然の消耗や劣化による損害は対象外です。国民生活センターも、経年劣化による住宅の損傷は火災保険の支払い対象にならないと説明しています。

契約によっては、損害額から自己負担額(免責金額)を差し引いたり、一定額未満の損害は支払わない基準を設けたりしています。保険会社の例として、損保ジャパンの住宅金融支援機構特約火災保険は、損害額が20万円以上の場合に支払う方式で、18万円なら0円、21万円なら21万円が支払われると説明しています。東京海上日動は、築15年以上の建物では風災の免責金額を5万円以上で設定するとしています。

  • 経年劣化・老朽化による損傷
  • 免責金額や「20万円以上」の基準を下回る損害
  • 台風以外の原因(施工不良など)による損傷
  • 時効(3年)を過ぎた請求

台風の被害を受けたら

安全を確保したうえで、片付けや修理の前に被害の写真を撮ります。屋根など高い場所には自分で上がらず、地上から撮れる範囲で記録します。台風の日付と、被害に気づいた日時もメモしておきます。

そのうえで加入先の保険会社・代理店へ事故連絡をし、必要な書類や修理見積書の扱いを確認します。保険金の請求は3年で時効になりますが、時間がたつと台風による被害か経年劣化かを確認しにくくなるため、早めに連絡してください。

屋根の点検商法に注意

国民生活センターは、「近所で工事をしている」などと訪問し、屋根を点検して不安をあおり、工事契約を迫る点検商法のトラブルが増えているとして注意を呼びかけています。「このままだと台風が来たら雨漏りしますよ」といった勧誘の例も紹介されています。

「火災保険を使えば実質無料で修理できる」と勧められても、すぐに契約しないでください。消費者庁も、こうした勧誘で修理工事の契約を結ばせる事業者について注意を呼びかけています。経年劣化を台風の被害と偽って請求すると、詐欺罪に問われるおそれがあります。修理を契約する前に、加入先の保険会社・代理店へ相談してください。

参考情報

補償内容や手続きは契約により異なります。最終確認は加入中の保険会社・代理店へ行ってください。